2021.08.25
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{本書の要旨}
AIやビッグデータにより、日常のあらゆるものが最適化されていくなか、「イノベーション」の必要性がますます叫ばれています。しかしイノベーションは、起業家やエンジニアなどのイノベーターだけが独力で起こすものではありません。彼らの背後には、さまざまな資源を供給する「プロデューサー」の存在があります。全体の状況を把握・調整して、イノベーティブな環境を作り出す技術こそが「プロデューサーシップ」なのです。
AI時代にも褪せない価値を〈紡ぐ〉ために、ヒトは何をすれば良いのか?20のプロデュース例から「プロデューサーシップ」の本質を見出す事例集。
{本書の目次}
【巻頭言】
・「イノベーター」から「プロデューサー」へ (電気通信大学客員教授 久野美和子)
・「プロデューサーシップ」に思う(東北大学名誉教授 原山優子)
【序論】 プロデューサーシップを発揮するカタリストの3類型(NPO 法人 ZESDA 代表 桜庭大輔)
【第1部】
1-0. 【イントロダクション】「チエ」を用いた直接型の価値提供(NPO 法人 ZESDA 代表 桜庭大輔)
1-1. 「対話」から始めるチームプロデュース ──テレビ番組制作の現場から(NHK プロデューサー 小堺正記)
1-2. 異分野をつなぐカタリストの条件──大学・企業を越境する研究プロデュース(群馬大学 教授 伊藤正実)
1-3. 地元産品を海外に売り込め! グローカルビジネスのプロデュース(JETRO ナイロビ事務所長 西川壮太郎)
1-4. Webの哲学が地方都市のポテンシャルを解き放つ──日本初「データシティ」鯖江の取り組み( jig.jp 福野泰介)
【Column】プロデュースするということ──個人的な経験から(東京大学名誉教授 原島博)
【第2部】
2-0. 【イントロダクション】「コネ」を用いた間接型の価値提供(NPO 法人 ZESDA 代表 桜庭大輔)
2-1. 「学問」を解きほぐし、世界とつなぐ ──企業サイドから仕掛ける産学連携の“紡ぎ方”(株式会社キャンパスクリエイト 安田耕平 / 須藤慎)
2-2. 企業とクリエイターの「ランデヴー」を創り出す──コミュニティ・プロデューサーの仕事術(大阪 メビック 所長 堂野智史)
2-3. 和僑会とグローカルビジネスのプロデュース(東京和僑会元事務局長 永野剛)
【第3部】
3-0. 【イントロダクション】InspireとIntroduceを総合的に駆使したエコシステム運営(NPO 法人 ZESDA 代表 桜庭大輔)
3-1. 「伝統産業」から「DENSAN」へ。富山を動かす“デザイン”のチカラ(富山県総合デザインセンター所長 桐山登士樹)
3-2. 熱狂を生み出す「コトバ」づくり──アイドルプロデュースの現場から(アイドルプロデューサー 伊藤公法)
3-3. “キャラクタードリブン”が生み出す創造性──1匹ののら猫がクリエイションの質を変えるまで(株式会社ヌールエ 代表取締役社長/コンテンツプロデューサー 筒井一郎(イアン))
3-4. 10代から始める宇宙進出──「衛星設計コンテスト」が引き出した高専生のポテンシャル(東京都立航空工業高等専門学校名誉教授(元校長)島田一雄)
【Column】「プロデューサー」に求められること(東京大学名誉教授 原島博)
3-5. 「脱優等生」を山形・鶴岡から育てる──風渡る米どころに生まれた生命科学のフロンティア(慶應義塾大学先端生命科学研究所 冨田勝教授)
3-6. 島根県民ファンドのプロデュース──非営利ファンドが育んだ「失敗する精神」(東京工業大学名誉教授 田辺孝二)
3-7. 現役官僚が語る「シン・護送船団」編成法──“地デジ”はいかにして世界進出を果たしたか(総務省 郵政行政部企画課長 菱沼宏之)
3-8. 有志のパワーを最適化する災害復興のブースト・アップ(認定 NPO 法人かながわ 311 ネットワーク代表理事 伊藤朋子)
3-9. 息の長いイノベーションを導くロードマッピングの技術(一般社団法人 OSTi 代表理事 大津留榮佐久)
【総括】 プロデューサーシップとは何か
{著者について}
■研究・イノベーション学会 プロデュース研究分科会(PSRi)
研究・イノベーション学会(https://jsrpim.jp/)内で「プロデューサーシップの研究・普及、プロデューサーの養成」、「産学連携推進」、「旧サプライチェーンからの脱却」を掲げて活動する研究分科会(http://zesda.jp/psri/)
■NPO法人ZESDA(日本経済システムデザイン研究会):
グローカルビジネスをプロデュースするパラレルキャリア団体(http://www.zesda.jp/)。PSRiとプロデュース研究講座を共催。