(調布オフィス) 〒182-8585 東京都調布市調布ヶ丘1-5-1 国立大学法人電気通信大学産学官連携センター内
~社会・人を起点としたイノベーティブな組織づくり~
一般社団法人日本能率協会が開催したKAIKA Awards2020において「特選紹介事例」を受賞いたしました。 特選紹介事例は「テーマの重要性、取り組み方のユニークさ等において特筆すべき活動」に対して選出されるもので、弊社の産学連携/グローバルオープンイノベーション等の取組に対して評価をいただきました。
KAIKA経営は「社会・人を起点としたイノベーティブな組織づくり」を指向する経営手法であり、弊社は大学等研究機関の知を社会に還元することでイノベーションを生み出すことをミッションの一つとするTLO(技術移転機関)であり、そもそもTLOはイノベーティブな組織であるべきと考えているため、注目しておりました。 また、今後は広域TLOの強みを生かした産業振興をより一層推進していくべきであると考えており、イノベーションエコシステム・地域エコシステム等の推進者を担っていく上で、このたびの受賞は大きな自信に繋がりました。
イノベーション・マネジメント・システム(ISO56002)を代表にイノベーションを持続的に創出するマネジメント手法・組織づくりが重視される社会の中で、また、大学等の産学官連携部門を外部組織化(出島)することの必要性が議論される中で、弊社は大学とは資本的にも独立した組織として培った20年以上の産学官連携・オープンイノベーション分野における経験・ノウハウを基盤とし、より一層、社会にも、従業員にも、そしてお客様にも、魅力的な会社組織となるべく成長してまいります。
※KAIKA Awards(カイカ アワード)とは
変化が大きく、多様化が進む時代において、「持続する組織」「社会視点で新しい事業・サービスなどを生み出すイノベイティブな組織」のあり方を、「個人の成長、組織の活性化、組織の社会性を同時実現している組織」と定義し、「KAIKA(開花・開化)」と名づけ、提言しています。 KAIKA Awardsは、これらの取り組み・仕組みづくりの事例を広く産業界に示すことで、組織強化、産業界の活性化、そして活動に取り組んでいる個人や組織にエールを送ることを目的に2014年より実施しています
参考: https://kaikaproject.net/awards/history/history2020-13 https://kaikaproject.net/awards/outline
産学連携・グローバルオープンイノベーションのあるべきニュー・ノーマル型エコシステムのデザイン・創造へ向けて:独⽴経営・⾃律型の広域TLO としてイノベーションを持続的に創出
新型コロナウィルスは産業界へ多大な影響を与え、イノベーション創出を担う大学等研究機関においても産学連携活動が停滞し、オープンイノベーションの機運が世界的に落ち込む懸念が生じている。当社は、経営活動におけるニュー・ノーマルの本質的な捉え方を「新型コロナウィルスというハンデを背負う中で経営を持続する」ものではなく、「オンラインをはじめとする新たなビジネス文化が社会醸成される中でその機会をチャンスとして捉え、生かすことで更に飛躍していく」概念として捉え、ダイナミック・ケイパビリティの経営手法を基盤とし、産学連携・グローバルオープンイノベーションを一層推進していくことを組織および従業員が一丸となって取り組んでいる。
自律的な組織づくりが、同社における取り組みの推進力になっている。研究専門性よりも社会意識とコミュニケーション力を持つ人を採用し、ニーズ探求からマッチング、プロジェクト管理を進めている。また、経営層からメンバーまで全員が顧客目線を持ち、入口から出口まで伴走しながら、「お困りごとに寄り添う」意識が徹底されている点がユニークである。
一連の取り組みにより、グローバルに広がるエコシステムが確立されてきているが、その裏には、代表の想いに共感してメンバーが集まり、メンバーの想いに共感する人がさらに集まるという、人のつながりの連鎖がある。国際共創に関わる商標、AIナレッジマネジメントシステムなど具体的な仕組みとして表出されているが、人ありきでビジネスをつなぐ循環が一貫して大事にされている点は、我が国におけるオープンイノベーションの一層の浸透に向けて、おおいに参考になるだろう。
日本の企業において、「新製品・新サービス・新事業の開発」は、日本能率協会が毎年実施している経営課題実態調査においても上位の課題です。「イノベーション」は長く日本企業の課題ともなり、たくさんの企業が苦労し、試行錯誤をしています。 本KAIKA経営の基本モデルの有効性については、7,000名以上のビジネスパーソンを対象とした調査研究を通じて検証してきました。調査研究の結果によれば、KAIKA経営の実践度合いが高いほど、
「個の能力の総和以上の成果を生み出している」 「事業成果を継続して創出している」 「今後も成果・進化しつづけられる」
と、社員が実感できている傾向が明らかになっています。
また、300社以上の企業調査研究においても、KAIKA度が高い企業は、新事業開発に成果が出ている傾向が高いことが明らかになっています。みなさんの経営・組織づくりをKAIKAの視点で、次世代経営・組織として進化していただくことを期待しています。