CIP(技術研究組合)は、企業と企業、大学、独法等が協同して試験研究を行うことにより、単独では解決出来ない課題を克服し、技術の実用化を図るために、主務大臣の認可により設立される法人です。CIPは、C(Collaborative:関係者の共同により)、 I(Innovation:次々とイノベーションを⽣み出す)、P(Partnership:組織体)からなる単語です。外部連携推進のための組織体として理解を得られやすい呼称を策定し、普及することで技術研究組合の更なる活⽤促進を促すことを目的としています。
組合には下記などのメリットがあります。
・組合が賦課⾦により取得した設備は税制上の圧縮記帳が可能
・要件を満たした場合、特許料等の減免制度の利⽤が可能
・組合から株式会社等へのスムーズな移⾏が可能などのメリットがあります。
組合員には支払う賦課⾦について、
・試験研究費として費⽤処理できる。
・法⼈税額から20%の税額控除が可能。
などのメリットがあります。
耳馴染みが少なく専門性が高い用語ですが、産学連携・オープンイノベーションを推進する上で活用が期待されている制度です。
下記に参考になる情報をまとめました。
■CIP(技術研究組合)の設立・運営ガイドラインを改訂しました
出典:経済産業省ホームページ
https://www.meti.go.jp/press/2020/04/20200430002/20200430002.html?fbclid=IwAR37maqFZBdUN0DEDjL8oKH0C3zALt4GfVGJ0VvZQxCjdEi17vknerIllUk
CIPを設立・運営等するための事項として、技術研究組合法 等に明記されている「法令事項」、及び明記されていないが共同研究を効果的に実施 するために対応する事が望まれる「推奨事項」について、説明されています。基本的には手続きが主体ですが、66ページ目において「CIP における成果の実用化の考え方について」、68ページ目において「CIP の組合員の責任について」が記載されており、設立に当たっては十分に把握しておく必要があります。
■CIP(技術研究組合)の現況について
出典:経済産業省ホームページ
https://www.meti.go.jp/policy/tech_promotion/kenkyuu/saishin/gikumi1.pdf
技術研究組合の一覧(3ページ目)、技術研究組合数の推移(4ページ目)のほか、事例が幾つか掲載されています。また、12-13ページ目において技術研究組合の活用類型として「異業種連携 研究型」「同業種連携 研究型」「垂直連携 研究型」「実証型」「共同利用型」と区分されています。立ち上げる際にどの類型に該当するかを把握すれば、参考になる取り組みを絞り込むことができます。
■技術研究組合制度の運⽤・ 制度改正について 令和元年11⽉25⽇ 経済産業省 産業技術環境局 ~CIPの普及・促進に向けて~
出典:経済産業省ホームページ
https://www.meti.go.jp/policy/tech_promotion/kenkyuu/saishin/191125_CIP.pdf
6ページ目以降に「技術研究組合の現状と課題」が記載されています。設立数が伸び悩んでおり、その理由の一つとしてナショナルプロジェクトCIP(技術研究組合)は、企業と企業、大学、独法等が協同して試験研究を行うこと により、単独では解決出来ない課題を克服し、技術の実用化を図るために、主務大臣の認可により設立される法人です。 本ガイドラインでは、組合を設立・運営等するための事項として、技術研究組合法 等に明記されている「法令事項」、及び明記されていないが共同研究を効果的に実施 するために対応する事が望まれる「推奨事項」について、説明します。
■CIP(技術研究組合)の設立・運営ガイドラインを改訂しました
出典:経済産業省ホームページ
https://www.meti.go.jp/press/2020/04/20200430002/20200430002.html?fbclid=IwAR37maqFZBdUN0DEDjL8oKH0C3zALt4GfVGJ0VvZQxCjdEi17vknerIllUk
CIPを設立・運営等するための事項として、技術研究組合法 等に明記されている「法令事項」、及び明記されていないが共同研究を効果的に実施 するために対応する事が望まれる「推奨事項」について、説明されています。基本的には手続きが主体ですが、66ページ目において「CIP における成果の実用化の考え方について」、68ページ目において「CIP の組合員の責任について」が記載されており、設立に当たっては十分に把握しておく必要があります。
■CIP(技術研究組合)の現況について
出典:経済産業省ホームページ
https://www.meti.go.jp/policy/tech_promotion/kenkyuu/saishin/gikumi1.pdf
技術研究組合の一覧(3ページ目)、技術研究組合数の推移(4ページ目)のほか、事例が幾つか掲載されています。また、12-13ページ目において技術研究組合の活用類型として「異業種連携 研究型」「同業種連携 研究型」「垂直連携 研究型」「実証型」「共同利用型」と区分されています。立ち上げる際にどの類型に該当するかを把握すれば、参考になる取り組みを絞り込むことができます。
■技術研究組合制度の運⽤・ 制度改正について 令和元年11⽉25⽇ 経済産業省 産業技術環境局 ~CIPの普及・促進に向けて~
出典:経済産業省ホームページ
https://www.meti.go.jp/policy/tech_promotion/kenkyuu/saishin/191125_CIP.pdf
6ページ目以降に「技術研究組合の現状と課題」が記載されています。設立数が伸び悩んでおり、8ページ目にはその理由の一つとしてナショナルプロジェクト由来の公的資金を主な収入源としていることが挙げられています。CIPは外部連携活発化に向けた措置ですが、活発化に向けた課題点について10ページ目にヒアリング結果がまとめられています。
■オープンイノベーション時代に向けた「技術研究組合」制度の改正と効果
出典:国立研究開発法人科学技術振興機構 産学官の道しるべ
https://sangakukan.jst.go.jp/journal/journal_contents/2015/03/articles/1503-05/1503-05_article.html
技術研究組合制度自体は昔からある制度ですが、2009年に大幅な法改正がなされています。2015年の記事においてその経緯と取組の要点がまとめられています。
■ソフトバンクと東大が「Beyond AI 研究所」設立。活用される「CIP制度」とは何か?
出典:Ledgi.aiホームページ
~日本のAIを、次のステージへ~
出典:ソフトバンク株式会社https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2019/20191206_02/
CIPが普及するにあたっては、そもそもどのような効果が見込めるのかの事例が必要となります。ソフトバンク株式会社および東京大学にてCIP制度活用を念頭に置いたBeyond AI研究所の取組が紹介されています。Beyond AI研究所は10年間で200億円の資金の投入をソフトバンク株式会社が行う大型プロジェクトです。本プロジェクトにおいてCIP制度を活用する意義について下記の通り紹介されています(抜粋)。
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産学連携のジョイントベンチャーの迅速な設立を可能にするため、本研究所では経済産業省が新たに策定したCIP制度を積極的に活用するという。
CIP制度とは、企業と大学がパートナーになり事業をスピーディーに立ち上げ、成果が出ればジョイントベンチャーとしてスムーズに株式会社化し、事業化を行うことができる制度だ。活用することで、東京大学にも事業化益としてリターンが入る。
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産学連携によるオープンインベーションを目指す上では、本制度を活用するメリットは大きい。要件を満たせば、特許料の減免措置などが受けられることや、スムーズな株式会社への移行などが可能になる。
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